« テレビ朝日「地球危機2008」を見て | トップページ | 新型のインフルエンザワクチン »

2008年1月 5日 (土)

BS-Japan「ガイアの夜明け」新春特別版を見て

テレビ朝日の「地球危機2008」を見た後に、テレビ東京が制作した「ガイアの夜明け」新春特別版をBS-Japanで見た。たまたま、いつも録画してみている番組だったのだが、テーマが「ガイア」地球であった。まさしく、地球の環境破壊について取り扱った番組になっていた。これまでテレビ東京が「ガイアの夜明け」で世界中を取材し続けてきた経験が、環境保護についても「世界規模の資源争奪」という独自の切り口で番組を構成させたようだ。
「ガイアの夜明け」という番組は次のようなコンセプトで作られている。

「ガイアの夜明け」という番組タイトルには、地球規模で経済事象を捉えることで21世紀の新たな日本像を模索すること、そして低迷する経済状況からの再生= 「夜明け」を目指す現在の日本を描くという意味合いが込められています。
(テレビ東京「ガイアの夜明け」番組ページより)

テレビ朝日のように先進国の地球環境破壊を一方的に否定するのではなく、これまでの人類の進歩や生活水準向上を支え続けてきた資源開発が引き起こしてしまった環境破壊を、開発企業の立場と地球環境保護の立場から明らかにしている。

人は「よりよい生活」=「便利な生活」を求める。これは人が人として生きている以上、自然な欲求であるし、現在まで昔ながらの文化を守って生活している原 住民の人々、アフリカなどの国の人々などのこれからの経済発展を望む人々にもすべての希望である。これを現在の日本などの先進国が一方的に「環境保護」の 名の元に否定することはできない。現在の先進国の総人口よりはるかに多い人々が生活水準の向上を望めば、それに必要な資源の奪い合いになる。レアメタル・ 食料すべての資源で・・・。

今の日本はカロリーベース食料自給率40パーセントを切る国だ。先進国では最低。番組内で村上龍氏も言っていたが「日本は農業に対する尊敬の念がなさすぎた」。その結果がこの数字となっているのか。農林水産省の食料自給率に関するページに 食料自給率について解りやすく説明されている。自給率低下の原因として、「多様化した食料需要にたいして、国内農業生産業が対応できなかった」ことをあげ ている。たしかにそういった一面もあるだろう。しかし、日本国内で生産できないものは輸入するしかないし、日本国内で生産できない時期は海外の生産できる 場所で生産した食料を輸入するしかない。それが経済発展を推し進めてきた。この面を否定する考え方に「フードマイレージ」 がある。日本人は食料を海外から輸入しすぎていて、環境に悪影響を出しているとする。日本国民すべてが「地産地消」できる農業生産物だけで生活する食生活 に戻れるならばそれも可能であろう。現在の日本の生活習慣を考えると「地産地消」は理想であって、現実的ではない。家庭の少人数化により、各家庭で食事を 材料から作ることはほとんどなくなっている。冷凍食品や惣菜といった出来合いのものを購入し、自宅で最終的に整えるというのが、当たり前になっているし、今の日本人の生活習慣で考えると一番食料を無駄にしないシステムではないだろうか。確かに、各家庭で材料を買って、調理するのは理想的な家庭の姿かもしれない。食品メーカーが作る冷凍食品や惣菜の材料に日本国内で生産する食材を使えば、「地産地消」も可能であろう。でも、消費者が求める量と価格で商品を提供することは難しい。ならば、世界のどこかで低価格で高品質な食材を生産できる場所があれば、そこから食材や飼料を輸入するというのが、経済効率の良い方法のはずだ。また、日本人が生き延びるための手段でもある。ただ、ここで気をつけなければならないのが、その生産方法だ。農業は自然を人用に変化させて食料を生産する産業だ。自然とのバランスを取ることを忘れて農業を行うと、環境を破壊しつくすこととなる。「アラル湖」が顕著な例だろう。また、世界の熱帯雨林を破壊して農場を造り続けることもそうである。過去の日本の農業・林業は自然のサイクルを大切にし、破壊した自然を元に戻すサイクルを作り上げ、資源と共存してきた。とくに、林業は山を整え、木を育て、伐採し、また植林をして復旧をする。日本の農業や林業の精神をもっと世界に輸出し、世界の農業を発展させることが必要だろう。これからアフリカなど人口が増加することが見積もられている国々に日本の農業技術と精神を輸出し、自国で農業を可能にしていくことが食糧危機を防ぐひとつの手段だろう。

いろいろ書いているうちに環境問題から離れてしまったが、この番組内で村上龍氏が言っていた「良い欲望」をもって環境対策を考え対処していくという考え方にとても共感した。「もっと新鮮な空気を吸いたい」「もっと安全な食を食べたい」という前向きな欲望をもって環境対策を考えるということ。テレビ朝日が放送したような環境番組を見ると、今現在の生活水準を抑え、昔の生活に戻らなければならないような思いを抱かざるを得ない。しかし、テレビ東京の番組は、資源開発というフィルターを通し、人間の生活をどのように改善していったらよいかを示唆するような内容で、とても共感できた。テレビ朝日の何倍も良かったと思う。

|

« テレビ朝日「地球危機2008」を見て | トップページ | 新型のインフルエンザワクチン »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/165280/17585245

この記事へのトラックバック一覧です: BS-Japan「ガイアの夜明け」新春特別版を見て:

« テレビ朝日「地球危機2008」を見て | トップページ | 新型のインフルエンザワクチン »